head02A.html

康ƒ€š–™‚‹”ƒŒ–‚ƒ‰ƒ‚‚‚‰ š社‚‚”

ƒˆƒƒƒ—ƒšƒ‚

š社‚

Œ–†念

Š•„ˆ‚›

079-490-5541
シイ企画 > 波乱万丈な薬剤師人生

波乱万丈! 新たなる道、臨床開発編7

私が開発に来たきっかけも、以前のセロトニンの抗不安薬を開発段階で勉強して営業に戻り、プロジェクトマネージャーとしてその薬剤を担当していく。それによって会社の中枢系薬剤を1つの柱にしていくそのような目的がありましたが、今回の薬剤が申請できそうであることが近づいてくるとともに、目的が共有されずに、各々の利害や立場が優先されるような空気を感じるようになってきました。

特にGCPの施行を目の前にしてその対応に多くの人が口出ししてきて、その薬剤の開発目的よりも、申請への対応や、申請後の対応に向けた議論が優先されるようになってきました。
1つの目的に向けそれぞれが役割を担う、そのような組織から、自分が担う役割が中心になるように、またその人の権限で中心になることを担う、そのような関係が見え隠れするようになってきました。
私自身もまだまだ自分中心でいたために余計そのように感じたのかも知れませんが、今まで自分のペースで歩んできたことが、一気に目の前に多くの人に道を塞がれているように感じました。会社の中枢を担う役員、また役員を目の前にした幹部や上司、そして同僚たち、それぞれが自身の昇格や立場を有利にするために、この薬剤に関与してくる。そのように思えることが私には大変大きなストレスになってきました。

精神科や心療内科の先生方とこの薬剤を市場に出せるように、多くの患者に使ってもらえるようにするために、議論協議してきたことを見失わないように必死でした。
また、先生方と協議しそして夢を語り、この薬剤の目的を達成するために掲げた目標、そしてその達成に向けて取り組んできたこと、それは我々のチームのスタッフには共有できていましたが、申請に向けてサポートしてくださる人には理解してもらえず共有できませんでした。
そのようなストレスの中、私は治験総括医師や世話役の先生方、そして臨床試験を担当して頂いている先生方と面談することで社内のストレスから解放され、薬剤への思いを強く持つことができました。そして先生方といろんなことを話しあい、協議するなかで、医療とは何か、
身体の治療と心の治療の違いやまたバランスについて、
QOLの実現に向けたサポート医療とは
ドラッグストアが急速に広まりかかっているが、ドラッグストアの役割は何か
健康のサポートを中心としたドラッグストアのあるべき姿とは、
今後の医療はどのように変化していくのだろうか、
人間が生きる上での健康をテーマにあまりにも多くの課題が見えて来るとともに、どのように変化していくか大変興味を持つようになりました。

そのような医療から健康、生きていることの意味など、自分が学生時代に化学をベースに考えた生命を、目に見えない心の存在を中心として生命を、生きていることを考えるようになりました。
また医療とは何かを考え、治療と予防、そしてQOLを目的として病気とともに付き合っていく医療を考えるようにもなりました。
医療が本来の医療を見失い、経済活動が優先され、医療保険の適用となる、治療ばかりにスポットがあてられるようになっていましたが、今後は健康をサポートし、QOLを目的とした医療に変化していくとの思いが強くなって行きました。
その中での新薬の開発、そしてそれがどのように使われていくのか、今後の薬のあり方についても考えるようになってきました。

この薬剤が申請を目途に、臨床開発、そして申請業務に多くの人々が携わるようになって、私はすこい広い視野に立って見えるように、また見るようになってきました。
自分が中心になって少数のスタッフで必死に取り組んでいるときは、その薬剤をどのように開発し、臨床応用されていくのか、そして社会に役立てることに必死だったのが、少し距離を置くだけで、今までと違った視点でその薬剤、そして医療全体がみえるようになってきました。
創薬そして新薬の開発は、新しい治療を導き、新たな医療を導く大切な役目で、医療全体の中でも核をなす仕事であり役割であることがより明確になり、すごくかっこ良い仕事にみえ誇りを感じましたが、一方、地域医療、地域で現実に1人1人の人間が生活している。その人々の生活をサポートすることも非常に大切なことである事を感じるようになりました。

調度、そのような考えが私の心の中に広がっていく時、そして社内のストレスに悩ませられていた時、年末年始、実家に戻って、妻の実家に行った時です。妻の実家は、以前材木店、そして住宅センターなど住宅関連業務を幅広く行っていましたが、3代目の社長(妻の弟)になって、ホームセンターを経営しており、薬の販売コーナーも設けていました。そして所属している勉強会の先生の指導の中に、これからの非食品を中心とした流通ビジネスはホームセンターからドラッグストアにシフトしていくとの指導があり、新しくドラッグストアのチェーン展開をスタートさせようとしていました。
そこで、私が薬剤師でもあることから、ドラッグストアのチェーン展開に協力してくれないかとの誘いがありました。
私にとってその誘いは、1つの言葉としてしか感じませんでしたが、自分の将来、医療の世界でどのようなお手伝いが出来るのだろうか、地域医療に根ざしたQOLを中心とした医療サポートとしての調剤薬局を併設したドラッグストアを作ることも視野のなかにあったので、大きな興味はありました。
強迫性障害の臨床試験の準備でアメリカに行った時も、上司からアメリカのドラッグストアを勉強してくるように言われ、東海岸でのドラッグストアの見学をしてきたこともあり、地域医療におけるドラッグストアの役割についてはかなり興味がありました。
しかし今はまず、この薬剤の臨床試験を全うし申請まで持ち込むことだと考えていました。


ページトップ